システム開発や製品納期に追われるイメージのある電機・IT業界。 「実際のところ、どれくらい忙しいの?」という疑問に対し、主要6社の最新データと全産業平均データ(2023年~2025年)を比較して検証します。 結論から言えば、この業界は「全産業平均よりは少し残業が多いが、その分しっかり管理され、給与に反映される」環境です。

電機・IT業界の残業時間トレンド分析

業界平均 vs 全産業平均の推移(2023-2025年)

電機・IT大手6社と全産業の平均残業時間比較

全産業平均が年々減少トレンド(働き方改革の浸透)にあるのに対し、電機・IT業界は23時間前後で横ばい、あるいは微増傾向にあります。 このため、全産業平均との差はじわじわと広がっています。

年度 電機・IT業界平均 全産業平均 差(業界 - 全産業) コメント
2025年 23.0 時間 17.31 時間 +5.69 時間 差が最大化。全産業が減る中、業界は微増トレンドへ。DX需要増が影響か。
2024年 22.8 時間 17.64 時間 +5.16 時間 全産業で時短が進む一方、業界は横ばいで推移。5時間以上の差が開く。
2023年 23.3 時間 18.59 時間 +4.71 時間 差は4時間台。全産業平均もまだ高く、比較的差は小さかった時期。

※全産業平均はCareer Reveal掲載企業の平均値。

💡 Career Reveal編集部の分析

全産業平均が17時間台まで下がっている中で、電機・IT業界が23時間台を維持しているのは、DX需要の高まりによる業務量の増加や、PCログ管理の厳格化(サービス残業の顕在化)が要因と考えられます。
「他業界より少し忙しい」状態が定着しつつありますが、これは「仕事がある(需要がある)」ことの裏返しでもあります。

企業別 残業時間ランキング(2025年最新)

業界平均は高めですが、個社で見ると「全産業平均並み」に抑えている企業もあります。

電機・IT大手6社残業時間ランキング(2025年期)
順位 企業名 平均残業時間 全産業平均との差 特徴
- 全産業平均 17.31 時間 - Career Reveal掲載企業の平均値。
1位 富士通 20.2 時間 +2.89 時間 業界最少。全産業平均に迫るホワイト水準。
2位 ソニーグループ 22.2 時間 +4.89 時間 高年収だが時間は抑制されている。
3位 三菱電機 23.7 時間 +6.39 時間 IT活用で3年連続減少中。
3位 日本電気(NEC) 23.7 時間 +6.39 時間 微増傾向だが、管理は適正。
- 日立製作所 非公表 - 「タイム&ロケーションフリー」など、成果重視の働き方が浸透。
- パナソニック HD 非公表 - 週休3日制などを導入し、柔軟性は高い。

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企業ごとの「忙しさ」と「働き方」の特徴

富士通:効率重視のスマートワーク

残業20.2時間は業界トップクラスの少なさ。「Work Life Shift」により、無駄な会議や移動を削減し、全産業平均に近いホワイトな環境を実現しています。

👉 富士通の残業データ詳細 ↗

ソニーグループ:メリハリ重視の高年収

残業22.2時間。業界平均よりやや少ない水準を維持しつつ、年収は1100万円超え。「Symphony Plan」などの制度を活用し、成果とプライベートを両立させる文化です。

👉 ソニーグループの残業データ詳細 ↗

日立製作所:データ非公表の「ジョブ型」

具体的な残業時間はデータなしですが、「タイム&ロケーションフリー」ワークにより、時間管理よりも成果を重視するプロフェッショナルな働き方が定着しています。

👉 日立製作所の残業データ詳細 ↗

パナソニック HD:制度で柔軟性を確保

残業データは非公表ですが、「週休3日制(選択制)」や1日の最低労働時間の撤廃など、働き方の選択肢は業界で最も進んでいます。

👉 パナソニックHDの残業データ詳細 ↗

NEC:システムで徹底管理

残業23.7時間。PCログと勤怠時間の乖離をチェックし、サービス残業を許さない仕組みを構築しています。「働いた分はきっちり貰う」環境です。

👉 NECの残業データ詳細 ↗

三菱電機:IT活用で削減中

残業23.7時間。全社的なIT環境整備やRPAの導入により、直近3年で残業時間を着実に削減しています。働き方改革の実効性が高い企業です。

👉 三菱電機の残業データ詳細 ↗

残業が発生しやすい構造的要因

  • プロジェクトの納期:システム開発や製品リリースの直前は、どうしても業務が集中します。
  • トラブル対応:社会インフラを支える企業が多いため、緊急時の対応が発生することがあります。
  • グローバル対応:海外拠点との時差による早朝・深夜会議が、残業時間としてカウントされるケースがあります。

【面接対策】残業について聞く「逆質問」例

「残業はありますか?」と聞くのではなく、働き方のスタンスを確認しましょう。

Q. 繁忙期のマネジメントについて聞く

「プロジェクトのフェーズによっては業務が集中することもあると理解しています。そうした時期に、チームとして特定の個人に負荷が偏らないよう、どのようなマネジメントや工夫がなされていますか?」

💡 ポイント:忙しさへの覚悟を示しつつ、組織的なサポート体制を確認できます。


Q. 労働時間管理の厳格さについて聞く

「PCログ管理などで労働時間の適正化が進んでいると伺いました。限られた時間内で成果を出すために、現場ではどのような業務効率化ツールや手法が積極的に活用されていますか?」

💡 ポイント:生産性向上への意欲をアピールできます。

まとめ

電機・IT業界は、全産業平均よりは「少し忙しい」業界です。 しかし、それは「ブラックな長時間労働」ではなく、「高い報酬と社会的責任に見合った、管理された忙しさ」と言えます。

  • 効率とプライベートを優先するなら、富士通(20.2時間)。
  • プロフェッショナルとして成果で働くなら、日立製作所。
  • その中間でバランスを取るなら、NECや三菱電機(23.7時間)。

ご自身の「働き方の価値観」に合わせて、最適な企業を選びましょう。

一次情報(公式資料へのリンク集)

富士通株式会社

パナソニック ホールディングス株式会社

ソニーグループ株式会社

株式会社日立製作所

三菱電機株式会社

日本電気株式会社