日産自動車株式会社の「働き方」「働きやすさ」「ワークライフバランス(WLB)」、さらに多様性・ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の実態について、平均残業時間や高い有給取得率、離職率といった定量データ、さらには柔軟な働き方を支える制度や多様性推進の取り組みを基に解説いたします。従業員の自律的なキャリア形成と貢献度に応じた処遇を重視する同社の環境を分析します。
結論:日産は「メリハリ」と「多様性」の先進企業
- 残業:20.30時間/月(前年から約5時間減。改善傾向)
- 有給:94.00%(業界トップクラスの取得率)
- 離職:2.8 %(業界平均よりやや高いが、流動性は高い)
- 多様性:女性管理職10.2%(業界平均の2倍以上)
- 特徴:「Happy Friday(15時退社)」など、メリハリのある働き方を推奨。
企業と業界の特徴
日産自動車は、グローバルに事業を展開する主要な自動車メーカーの一つです。自動車業界全体は、電動化や自動運転技術(CASE)への大変革期にあり、高度な専門技術を持つ人材の需要が高まっています。この変化に対応するため、日産は人事制度の刷新やDEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を推進し、企業文化の変革とイノベーションの促進を目指しています。
KPI表:データで見る日産の働き方
| 指標 | 会社値(2025年) | 業界平均(2025年) | コメント |
|---|---|---|---|
| 平均残業時間 | 20.30 時間/月 | 20.13 時間/月 | 大幅に減少し、業界平均並みになりました。 |
| 有給休暇取得率 | 94.00 % | 89.72 % | 非常に高い水準で、休みやすい環境です。 |
| 離職率 | 2.8 % | 2.06 % | 業界平均と比較して高い水準にあります。 |
| 人材投資(研修時間/人・年) | 16.8 時間/人・年 | 11.4 時間/人・年 | 2024年(14.9時間/人・年)から増加しました。 |
| 女性管理職比率 | 10.2 % | 4.00 % | 業界平均を大きく上回ります。 |
| 男性育休取得率 | 65.50 % | 74.11 % | 2024年の51.40%から向上しました。 |
| 障がい者雇用率 | 2.60 % | 2.53 % | 法定雇用率を上回る水準です。 |
💡 Career Reveal編集部の分析
日産の特徴は「改革スピードの速さ」です。残業時間が1年で5時間も減っている点や、女性管理職比率が10%を超えている点は、経営陣が本気で数値目標(KPI)を追いかけている証拠です。
「日本的な年功序列」よりも「実力主義・ダイバーシティ」を好む人には最適な環境と言えるでしょう。
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労働時間(残業の実態)
2025年の平均残業時間は20.30時間/月です。前年(25.40時間/月)から大幅に減少しました。 これは、1日8時間を意識する「Happy8」活動や、月末金曜日の15時退社を推奨する「Happy Friday」などの施策が浸透してきた結果と言えます。
⏰ 残業時間はなぜ急減したのか?
「20.3時間」という数字は、トヨタやデンソーと比較してどうなのか?部署による忙しさの格差や、残業削減の裏にある具体的な取り組みについては、以下の記事で深掘りしています。
👉 日産の残業実態と「Happy Friday」の効果を読む ↗定着率(離職率2.8%)
離職率は2.8%と、業界平均(2.06%)よりやや高い水準です。トヨタ(0.9%)のような「終身雇用」的な安定感とは異なり、日産は人材の流動性が比較的高く、中途入社者も馴染みやすい環境と言えます。
📈 離職率2.8%は「高い」のか?
なぜ日産はトヨタより離職率が高いのか?そこには「外資的なカルチャー」や「人事制度の刷新」が関係しています。定着率の推移や他社比較ランキングはこちらの記事で解説しています。
👉 日産の離職率・定着率の詳細分析を見る ↗休暇制度・有給取得
2025年の有給休暇取得率は94.00%です。これは業界平均(89.72%)を大きく上回り、日本企業全体で見てもトップクラスの水準です。「休みを取る」という意識が全社的に徹底されています。
柔軟な働き方
間接部門ではノンコアフレックスタイム制(コアタイムなし)を導入しており、出退勤時間を自由に調整できます。また、事業所内託児所を5ヵ所設置するなど、育児との両立支援も手厚いです。
ワークライフバランスまとめ
日産は「Happy8」や「Happy Friday」といった独自の働き方改革施策を通じて、WLBの向上に成功しています。特に「有給取得率94%」という数字は、プライベートを重視したい人にとって強力な魅力です。 また、不妊治療休暇やパートナーシップ制度(同性婚対応)など、多様なライフスタイルに対応する制度がいち早く導入される点も特徴です。
多様性・ダイバーシティ&インクルージョン
日産の最大の強みは「D&I(多様性)」です。
- 女性活躍:女性管理職比率は10.2%(業界平均4.0%)。女性のキャリアを体系的に支援するため、管理職候補者向けにキャリア開発会議を実施しています。
- LGBTQ+:「PRIDE指標」で8年連続ゴールドを受賞。同性パートナーへの制度適用も進んでいます。
- 多国籍:外国籍管理職比率は6.30%。多文化が混ざり合う環境です。
成長環境
日産自動車は、「HR Ambition 2030」という人財戦略のもと、人財育成に戦略的に投資しています。研修時間は16.8時間/人(業界平均11.4時間)と高水準です。「シフトキャリア制度」や「オープンエントリー制度」により、自ら手を挙げて希望部署へ異動できるチャンスが豊富にあります。
【面接対策】日産の「変化」について聞く逆質問
変革期にある日産だからこそ、「変化」や「多様性」への適応力をアピールする質問が有効です。
Q. 多様性のあるチームでの働き方について聞く
「御社は女性管理職比率や外国籍社員の割合が高く、多様性が進んでいると伺っています。そのような環境で成果を出すために、現場のコミュニケーションで特に意識されていることはありますか?」
💡 ポイント:多様性をポジティブに捉えている姿勢を示せます。
Q. 「Happy8」の実践について聞く
「『Happy8』や『Happy Friday』など、メリハリのある働き方を推進されていますが、業務量がピークの時期などはどのようにチームでカバーし合っているのでしょうか?」
💡 ポイント:制度に甘えるだけでなく、業務遂行への責任感があることを伝えます。
まとめ
- 向いている人:
- 「有給94%」など、プライベートの時間もしっかり確保したい方。
- 性別や国籍に関係なく評価される、フラットで多様性のある環境を好む方。
- 自らキャリアを選択し、手を挙げてチャンスを掴みたい方。
- 向かない人:
- 「阿吽の呼吸」で進むような、日本的な同質性の高い組織を好む方。
- 変化を嫌い、前例踏襲で仕事をしたい方。
一次情報(公式資料へのリンク集)
日産自動車
出典
Career Reveal / 有価証券報告書 / サステナビリティレレポート / ESGデータブック / 統合報告書
