国内生命保険大手として、グローバル展開と新領域事業を進める総合保険グループ、第一生命ホールディングス。「第一生命HDの離職率は業界トップクラスと聞くが、実態はどうなのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
同社が公開している最新の離職率は13.3%(2025年期実績)。メガバンク・大手金融7社の業界平均(同期5.33%)を8.0pt上回り、業界最高水準です。2022年3.2%→2023年3.7%→2024年3.8%と業界平均並みで推移していた数値が、2025年期に大きく上昇しているのが特徴。生命保険業界特有の営業職を含む雇用構造を反映していると考えられます。本記事では、業界他社との比較や離職率の推移、第一生命HDの定着施策をデータで解説します。
※本記事における「業界平均」は、メガバンク・大手金融7社(三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFG、ゆうちょ銀行、東京海上HD、MS&AD、第一生命HD)の公開データを基に算出しています。
結論:離職率13.3%。業界最高水準、生保営業職を含む雇用構造を反映
- 最新の離職率:13.3%(2025年期実績)。同期の業界平均5.33%を8.0pt上回り、メガバンク・大手金融7社で最も高い水準です。
- 推移の要点:2022年3.2% → 2023年3.7% → 2024年3.8% → 2025年13.3%。2024年期までは業界平均並みで安定推移していましたが、2025年期に大きく上昇しています。
- 雇用構造の特徴:平均勤続年数11.7年・平均年齢39.2歳は、メガバンク・大手金融7社でいずれも業界最短・最若水準。生命保険特有の営業職を含む幅広い雇用構造を反映しています。
- 定着施策:キャリア支援デスクの設置、エンゲージメント向上施策、両立支援相談窓口・LGBTQ相談窓口・障がい者職業生活相談窓口など、多様な個別ケア体制が整備されています。
📊 第一生命HDの企業選びの軸をチェック
データで見るメガバンク・大手金融業界の離職率推移
第一生命HDの離職率の推移を業界平均と比較すると、2024年期までは業界平均並みで推移していたものの、2025年期に大きく上昇している構造変化が分かります。
| 年度 | 会社値(第一生命HD) | 業界平均 | トレンド・要因 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 13.3 % | 5.33 % | 業界平均を8.0pt上回り、業界最高水準(本記事の基準年)。 |
| 2024年 | 3.8 % | 3.98 % | 業界平均並み。前年から0.1ptの微増。 |
| 2023年 | 3.7 % | 3.58 % | 業界平均を0.1pt上回る水準。 |
| 2022年 | 3.2 % | 3.14 % | 業界平均並みで安定的にスタート。 |
💡 Career Reveal編集部の分析
第一生命HDの離職率13.3%(2025年期)は、メガバンク・大手金融7社で最も高い水準です。2024年期までは3%台で業界平均並みに推移していたものの、2025年期に大きく上昇しています。
同時期に平均年齢が41.8歳→39.2歳、平均勤続年数が14.5年→11.7年へ低下しており、雇用構造の集計範囲が変化したと示唆されます。生命保険業界では、営業職員(生保レディ)の人員規模が大きく、職種特性として総合職とは異なる離職パターンを持つことが知られており、それを反映している可能性があります。総合職・専門職と営業職員では離職特性が大きく異なる点に留意が必要です。
他社比較:メガバンク・大手金融7社の中での「定着力」の違い
メガバンク・大手金融7社の最新離職率を比較すると、第一生命HDの業界内ポジションが明確になります。
| 企業名 | 離職率(直近) | データ年(期) | 特徴・立ち位置 |
|---|---|---|---|
| 東京海上HD | 2.8 % | 2025年 | 損保業界最大手。安定した定着力を持つ業界最低水準。 |
| 三井住友FG | 3.0 % | 2025年 | メガバンク3社の中で最低水準。業界平均を大きく下回る。 |
| MS&AD | 3.3 % | 2025年 | 損保大手。勤続22.9年の長期定着型。3年連続3%台前半で安定。 |
| ゆうちょ銀行 | 4.5 % | 2025年 | 政府系の安定基盤と勤続21.0年が定着を支える。 |
| 三菱UFJFG | 5.1 % | 2025年 | 業界平均並み。グローバル展開規模が大きく、人材流動性も高い。 |
| 業界平均 | 5.33 % | 2025年 | - |
| 第一生命HD | 13.3 % | 2025年 | 生保大手。営業職員を含む雇用構造を反映し、業界最高水準。 |
| みずほFG | 非公表 | - | 離職率の具体的な数値は公開されていません。 |
離職が生じやすい「業界の構造」と第一生命HDの「定着施策」
第一生命HDの離職率は業界最高水準ですが、生命保険業界共通の構造的要因と、それをケアする組織施策の実態を解説します。
生保業界の雇用構造
生命保険業界は、本社部門の総合職・専門職と営業職員(生保レディ)の二層構造を持ち、職種別に離職パターンが大きく異なります。第一生命HDの従業員数60,814人(2025年)という大規模な雇用構造は、メガバンク(MUFG・SMFG)に次ぐ規模で、こうした多様な職種を反映しています。総合職のキャリアを検討する場合、職種別の離職率データを採用面接で確認することが重要です。
キャリア支援デスクと個別相談体制
キャリア支援デスクの設置による離職リスクの低減を公表。両立支援相談窓口、LGBTQ相談窓口、障がい者職業生活相談窓口を設け、多様な個別の不安に対応可能な体制を整備しています。働く上での不安や悩みをタイムリーに解消し、キャリア開発を支援する仕組みです。
エンゲージメント向上と組織風土改革
経営層との対話を通じた組織への理解促進、ボトムアップでの組織風土改革の推進を公表。タウンホールミーティング、「役員と語る」会、組織長による全員との個別対話など、心理的安全性の高い環境づくりを推進しています。
【面接対策】離職率トレンドを踏まえた「逆質問」例
第一生命HDの「業界最高水準の離職率」「生保特有の雇用構造」を踏まえた質問が効果的です。
Q. 職種別の離職率について聞く
「御社の公表離職率は2025年に13.3%と業界平均を上回る水準と拝見しました。生命保険業界では総合職・専門職と営業職員で離職パターンが異なると伺いますが、職種別の離職傾向や、総合職コースで入社した社員の定着状況について教えていただきたいです。」
💡 ポイント:構造的な前提を踏まえた質問で、企業研究の深さを示せます。
Q. キャリア支援デスク・個別相談体制の活用について聞く
「御社はキャリア支援デスクや両立支援相談窓口など、多様な個別相談体制を整備されていると拝見しました。実際に若手・中堅社員の方が、こうした制度を活用してキャリア継続や転身を実現している事例があれば教えていただきたいです。」
💡 ポイント:制度の存在ではなく「実際の活用実態」を問うことで、長期キャリア意欲を示せます。
向いている人・向かない人
- 向いている人:
- 生命保険大手で、グローバル展開や新領域事業に挑戦したい人。
- 男性育休取得率108.3%・女性管理職30%目標などDE&I推進の進んだ環境を志向する人。
- フルリモート勤務、社内副業・社外副業、グローバル・ジョブポスティングなど柔軟なキャリア機会を求める人。
- 向かない人:
- 長期勤続前提の安定環境を強く志向する人(第一生命HDは平均勤続11.7年と業界最短)。
- 離職率の低さを企業選びの主軸にする人(公表値は業界最高水準)。
- 生保特有の雇用構造に違和感を感じる人(職種別キャリアパスの確認が重要)。
まとめ:第一生命HDの離職データから見えること
本記事のポイントを振り返ります。
- 第一生命HDの離職率は13.3%(2025年期)で、同期の業界平均5.33%を8.0pt上回り、業界最高水準。生命保険特有の営業職員を含む雇用構造を反映していると考えられます。
- 2024年期までは3%台で業界平均並みに推移していたものの、2025年期に大きく上昇。同時期に平均年齢・勤続年数も低下しており、集計範囲の変化が示唆されます。
- 平均勤続年数11.7年・平均年齢39.2歳は業界最短・最若水準。従業員数60,814人とメガバンクに次ぐ大規模な雇用構造を持ちます。
- キャリア支援デスク、エンゲージメント向上施策、ボトムアップ組織風土改革など、多面的な定着施策を体系的に展開しています。
ただし、企業選びでは公表離職率だけで判断せず、職種別の定着実態・年収水準・働き方の柔軟性を併せて確認することが重要です。
💰 業界6位の「年収」事情
第一生命HDの平均年収は1,044.2万円で、メガバンク・大手金融7社の中で業界6位。30歳推計795.6万円、40歳推計1,069.2万円という給与カーブの実態をこちらで解説しています。
👉 平均年収1,044万円!第一生命HDの給与構造を見る ↗⏰ 残業時間「直近非公表」、過去公表値は業界最少水準
第一生命HDの直近残業時間は非公表ですが、過去公表値は業界平均を約9時間下回る低水準。フルリモート勤務などの柔軟な働き方施策をこちらで解説しています。
👉 第一生命HDの残業事情と業界比較を見る ↗





