日本最大級の住宅メーカーとして、戸建て・集合住宅・賃貸住宅から都市開発まで多角展開する積水ハウス。グローバル住宅事業も拡大しており、統合報告書・サステナビリティ情報をまとめた「VALUE REPORT」を通じて、人的資本やESGに関する情報開示を行っています。「積水ハウスの働き方・ワークライフバランスは、ゼネコン系と比べてどのような特徴があるのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
同社が公開する人的資本データを見ると、女性管理職比率3.8%(業界平均5.2%)、男性育休取得率109.0%(業界平均96.5%)。本記事では、積水ハウスの働き方・ワークライフバランス・多様性(D&I)の実態を、業界平均との比較やKPI表をもとにデータで解説します。
※本記事における「業界平均」は、大手建設・ハウスメーカー6社(大成建設・清水建設・鹿島建設・大林組・積水ハウス・大和ハウス工業)の公開データを基に算出しています。
結論:有給取得率79.9%・男性育休109.0%が強み。女性管理職比率と離職率には課題も
- 残業:月21.1時間(業界平均25.4時間)。
- 有給:79.9%(業界平均62.4%)。
- 離職:4.1%(業界平均2.4%)。
- 多様性:女性管理職比率3.8%(業界平均5.2%)、男性育休取得率109.0%(業界平均96.5%)。
- 勤続年数:16.4年(業界平均16.3年)。
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KPI表:データで見る積水ハウスの働き方・多様性
| 指標 | 会社値 | 業界平均 | コメント |
|---|---|---|---|
| 平均残業時間 | 21.1 時間/月 | 25.4 時間/月 | 業界平均を4.3時間下回る(2025年期)。2024年からは横ばいで、業界平均より短い水準を維持。 |
| 有給休暇取得率 | 79.9 % | 62.4 % | 業界平均を17.5pt上回る(2025年期)。6社比較でも高い水準で、休暇取得のしやすさが強み。 |
| 離職率 | 4.1 % | 2.4 % | 業界平均を1.7pt上回る(2025年期)。働きやすさ指標は強い一方、定着面では課題も見られる。 |
| 女性管理職比率 | 3.8 % | 5.2 % | 業界平均を1.4pt下回る(2025年期)。女性活躍推進の取り組みはあるものの、管理職比率には改善余地がある。 |
| 男性育休取得率 | 109.0 % | 96.5 % | 業界平均を12.5pt上回る(2025年期)。100%を超える高水準で、男性の育児参画支援が進んでいる。 |
| 平均勤続年数 | 16.4 年 | 16.3 年 | 業界平均より0.1年長い(2025年期)。平均勤続年数は業界平均とほぼ同水準。 |
※男性育休取得率は、各社の算出定義により100%を超える場合があります。対象年度内に出生した子の数と、同年度に育休を取得した人数の計上タイミングが一致しない場合などがあるためです。
💡 Career Reveal編集部の分析
積水ハウスは、有給取得率79.9%と男性育休取得率109.0%が業界平均を上回っており、休暇取得や育児参画の面では強みが見られます。 一方で、女性管理職比率は3.8%と業界平均5.2%を下回っており、D&I指標の中でも強弱が分かれています。 また、離職率は4.1%で業界平均2.4%を上回っているため、働きやすさの制度面と定着面を分けて確認することが重要です。
⏰ 積水ハウスの残業時間、大手建設・ハウスメーカー6社での位置づけは?
月間平均残業時間21.1時間(業界平均25.4時間)。残業時間の推移・業種特性と削減施策の詳細はこちら。
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| 企業名 | 女性管理職比率 | 男性育休取得率 | 有給取得率 | 平均残業時間 |
|---|---|---|---|---|
| 大成建設株式会社 | 7.5 % | 118.5 % | 60.0 % | 30.3 h/月 |
| 大和ハウス工業株式会社 | 6.1 % | 68.9 % | 66.5 % | 14.1 h/月 |
| 株式会社大林組 | 6.0 % | 102.1 % | 52.9 % | 32.8 h/月 |
| 清水建設株式会社 | 4.9 % | 89.3 % | 52.0 % | 23.7 h/月 |
| 積水ハウス株式会社(積水ハウス) | 3.8 % | 109.0 % | 79.9 % | 21.1 h/月 |
| 鹿島建設株式会社 | 2.9 % | 91.2 % | 62.8 % | 30.5 h/月 |
※男性育休取得率は、各社の算出定義により100%を超える場合があります。
積水ハウスの多様性・働き方改革の主要施策
多様な働き方の推進
2023年3月より、年次有給休暇の付与日数を初回付与から20日とし、柔軟な働き方を促進しています。これにより、有給休暇を取得しやすい環境づくりを進めています。また、7時から11時の間で勤務時間帯を個人ごとに調整できるスライド勤務制度も運用しています。
積水ハウス ウィメンズ カレッジ
女性従業員の管理職登用を計画的に進めるため、2014年から女性管理職候補者研修を実施しています。約2年間のカリキュラムを通じて、管理職登用に向けた人材育成の仕組みとして位置づけられています。女性管理職候補者の育成やキャリア形成を支援する取り組みです。
男性育児休業制度
3歳未満の子を持つ男性従業員を対象に、1ヵ月以上の育児休業取得を推進しています。休業期間中の最初の1ヵ月を有給とし、最大4回までの分割取得を可能にすることで、育児休業を取得しやすい環境づくりを進めています。男性が育児に参加しやすい職場環境の整備に関する取り組みです。
女性活躍推進のための積極採用
2005年から女性営業職を積極的に採用し、2020年からは新卒採用における女性比率の目標を設定するなど、女性正社員比率の向上に取り組んでいます。女性管理職比率には改善余地がある一方、将来の管理職候補となる人材層の拡大を進めている点が特徴です。
💰 積水ハウスの多様性・働き方改革を支える年収水準
積水ハウスの平均年収は882.6万円。年齢別推計・時給換算・大手建設・ハウスメーカー6社比較はこちら。
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積水ハウスの離職率は4.1%で、業界平均2.4%を上回ります。一方で、平均勤続年数は16.4年と業界平均16.3年とほぼ同水準であり、有給取得率の高さや男性育休取得率の高さは、働きやすさを支える要素といえます。
従業員の心身の健康づくりに向け、「運動」「食事」「飲酒」「睡眠」「たばこ」「こころ」の6分野で活動を推進しています。従業員はAIによる健診結果活用サービスや幸せ度調査を活用し、自らの健康課題を抽出してオリジナルの「MY幸せ健康宣言」を登録し、主体的に活動に取り組むことができます。
建設業界では2024年問題対応を機に働き方改革が進んでおり、従業員のウェルビーイングへの取り組みも各社で強化されています。
【面接対策】働き方・多様性について聞く逆質問例
Q. 女性活躍・管理職育成の実態を聞く
「女性管理職比率3.8%という数字を拝見しました。女性活躍推進に向けた制度や研修がある中で、今後さらに管理職比率を高めていくために、現場ではどのような取り組みを進めているのでしょうか?」
💡 ポイント:数値への具体的な関心と、今後の取り組みへの理解を示せます。
Q. 男性育休取得の実態を聞く
「男性育休取得率109.0%という高い数字を拝見しました。実際に取得した男性社員の方は、復帰後の働き方やキャリア形成についてどのように感じているのでしょうか?」
💡 ポイント:制度の有無だけでなく、利用後の働き方や職場文化に関心を持っていることを示せます。
向いている人・向かない人
- 向いている人:
- 建設・住宅業界で専門性を磨きながら、多様性ある職場で活躍したい人。
- 有給取得率の高さや男性育休取得率の高さを重視しつつ、住宅・建設領域で長期的にキャリアを積みたい人。
- 働き方・育児支援・健康経営など、制度面の充実度も含めて企業を比較したい人。
- 向かない人:
- 女性管理職比率など、D&I指標の高さを最優先に企業選びをしている人。
- 離職率の低さを最優先に企業選びをしている人。
- 残業時間が常に少なく、時期による変動もほとんどない環境を求める人。
まとめ:積水ハウスの働き方データから見えること
- 女性管理職比率は3.8%で、業界平均5.2%を下回っています。
- 男性育休取得率は109.0%で、業界平均96.5%を上回っています。
- 有給取得率は79.9%で業界平均62.4%を大きく上回り、残業時間は21.1時間/月で業界平均25.4時間/月を下回ります。
- 積水ハウスは、有給取得率の高さと男性育休取得率の高さが強みである一方、女性管理職比率や離職率では課題も見られ、働き方とD&Iで強弱が分かれる結果となっています。
- 建設業界全体では2024年問題対応を機に、働き方改革・多様性推進が進んでいます。
🏢 大手建設・ハウスメーカー6社全体の働き方比較を見る
大手建設・ハウスメーカー6社の働き方・多様性比較はこちら ↗一次情報(公式資料へのリンク集)
積水ハウス株式会社
※積水ハウスは、統合報告書とサステナビリティレポートを統合した「VALUE REPORT」を発行しています。
出典
本記事のデータは各社が公開する有価証券報告書・統合報告書・サステナビリティレポート等の一次情報を基に構成しています。数値は各社公表の最新データ(主に2025年期)を使用しています。本記事では、建設業における2024年4月からの時間外労働上限規制を「2024年問題」と表記しています。






