戸建て・マンション・物流施設・商業施設など多角的に展開する大和ハウス工業。住宅・建設・物流・商業の4軸で事業を拡大し、多様なビジネスポートフォリオを持つ大手総合住宅・不動産グループ。「大和ハウスは多角化した大手グループとして離職率はどうなのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
同社が公開している最新の離職率は2.7%(2025年期実績)。大手建設・ハウスメーカー6社の業界平均(2.4%)と比較すると業界平均を0.3pt上回る水準です。本記事では、業界他社との比較や離職率の推移、定着施策をデータで解説します。

※本記事における「業界平均」は、大手建設・ハウスメーカー6社(大成建設・清水建設・鹿島建設・大林組・積水ハウス・大和ハウス工業)の公開データを基に算出しています。

結論:離職率2.7%。業界平均をわずかに上回る

  • 最新の離職率:2.7%(2025年期実績)。業界平均2.4%と比較すると業界平均を0.3pt上回る水準です。
  • 推移の要点:2021年3.9%、2022年3.4%、2023年3.6%、2024年2.7%、2025年2.7%と推移しています。
  • 開示状況:退職理由の内訳等の詳細は非公表ですが、人的資本データとして離職率を有価証券報告書等で継続開示しています。

データで見る大手建設・ハウスメーカー6社の離職率推移

大和ハウスの離職率推移を業界平均と比較

大和ハウスの離職率推移を業界平均と比較します。

年度 会社値(大和ハウス) 業界平均 トレンド
2021年 3.9 % 3.9 % 業界平均と同水準。直近5年では高めの水準からスタート。
2022年 3.4 % 2.1 % 前年比0.5pt低下。ただし業界平均は1.3pt上回る。
2023年 3.6 % 2.3 % 前年比0.2pt上昇。業界平均との差は1.3ptで横ばい。
2024年 2.7 % 2.2 % 前年比0.9pt低下。2%台まで改善し、業界平均との差も縮小。
2025年 2.7 % 2.4 % 前年と同水準で横ばい。業界平均との差は0.3ptまで縮小。

💡 Career Reveal編集部の分析

大和ハウスの離職率は2.7%で、業界平均2.4%と比較すると業界平均を0.3pt上回る水準です。 建設業界では2024年度からの時間外労働上限規制(建設業の2024年問題)を契機に、働き方改革が加速しており、離職率にも影響が出始めています。 大和ハウスは2021年の3.9%から2024年に2.7%まで低下し、2025年も同水準を維持しています。業界平均は下回っていないものの、平均との差は縮小しており、直近では改善後の水準を維持している点が特徴です。

他のゼネコン・ハウスメーカーとも比較したいですか?

⚡ 大手建設・ハウスメーカー6社を一括比較して表を作る(無料)

他社比較:大手建設・ハウスメーカー6社の中での「定着力」の違い

大手建設・ハウスメーカー6社の離職率ランキング(2025年)。鹿島建設1.2%、大林組1.5%、清水建設2.1%、業界平均2.4%、大成建設2.5%、大和ハウス2.7%、積水ハウス4.1%。

大手建設・ハウスメーカー6社の最新離職率を比較すると、大和ハウスの業界内ポジションが明確になります。

順位 企業名 離職率 データ年 特徴・コメント
1 鹿島建設株式会社 1.2 % 2025年 業界最低水準(1.2%)。業界平均(2.4%)の約半分という極めて高い定着率。
2 株式会社大林組 1.5 % 2025年 業界平均(2.4%)を大きく下回る1.5%。スーパーゼネコン4社中でも低水準の「定着型」。
3 清水建設株式会社 2.1 % 2025年 業界平均(2.4%)を下回る低水準。2024・2025年ともに2.1%で安定推移中。
- 業界平均 2.4 % 2025年 大手建設・ハウスメーカー6社の平均値。
4 大成建設株式会社 2.5 % 2025年 業界平均(2.4%)とほぼ並ぶ中位水準。スーパーゼネコンとしての規模と安定基盤が定着を支える。
5 大和ハウス工業株式会社(大和ハウス) 2.7 % 2025年 業界平均(2.4%)をわずかに上回る2.7%。2024→2025年は横ばい推移。
6 積水ハウス株式会社 4.1 % 2025年 業界最高の4.1%。住宅販売に携わる営業職の離職サイクルが背景にあると考えられる。

離職が生じやすい「業界の構造」と大和ハウスの「定着施策」

建設業界特有の構造的要因と、それをケアする定着施策を解説します。

人財育成ポリシーに基づく多様な教育プログラム

従業員の自律的なキャリア形成を支援し研修時間を確保するため、「人財育成ポリシー」を策定し、多様な教育プログラムを提供している。新入社員から経営幹部までを対象とした階層別研修や、職種別の専門教育、グローバル人財育成プログラムなどを体系的に実施する。これらの教育施策は、人事部が中心となり、事業本部やグループ会社と連携して内容の共有や改善を図る「人財育成連絡会議」を通じて持続的に拡充されている。

社内起業制度「Daiwa Future100」

従業員の新たな挑戦を後押しし、人的資本価値を向上させるため、最大300億円の投資枠を確保した社内起業制度「Daiwa Future100」を2024年に開始した。この制度は、年齢や職位に関わらず全従業員が事業案を応募でき、採択されれば起案者自らが社長となって事業化を推進するものである。失敗を恐れずにイノベーション創出に挑める組織風土を醸成し、将来の経営人財を発掘・育成することを意図している。

越境キャリア支援制度

従業員の自律的なキャリア形成と成長を支援するため、2023年期に副業を中心とした「越境体験」を提供する制度を導入した。会社が斡旋する公募型副業、個人で探す申請型副業、他部署の業務に携わる社内副業、他企業への出向といった多様なメニューを用意している。この制度により、従業員は本業を続けながら他分野での経験を積み、自身の新たな可能性に気づく機会を得られる。

【面接対策】離職率トレンドを踏まえた「逆質問」例

建設業界の2024年問題(時間外上限規制)と働き方改革を踏まえた質問が効果的です。

Q. 2024年問題対応後の職場環境の変化について聞く

「2024年度からの建設業における時間外労働上限規制の適用後、実際の現場や本社職場の働き方はどのように変化しましたか?特に若手社員が長く働きやすい環境整備で、どういった施策が効果を上げているか教えていただけますか。」

💡 ポイント:建設業特有の「2024年問題」への理解と、職場環境改善への関心を示せます。


Q. 技術職のキャリアパスについて聞く

「建設業では技術職・現場監督のキャリアパスが定着率に影響すると聞いています。御社では若手技術者が10年・20年のスパンでどのようなキャリアを描けるよう支援しているか、具体的なエピソードを教えていただければ幸いです。」

💡 ポイント:長期的なキャリア志向と業界知識を示せます。

向いている人・向かない人

  • 向いている人:
    • 大型プロジェクトに携わり、完成時の達成感を原動力に働ける人。
    • 技術・専門性を磨きながら、長期的にキャリアを積み上げたい人。
    • 建設業の社会インフラへの貢献という使命感を持てる人。
  • 向かない人:
    • 残業時間が業界全体的に長めであることに抵抗感のある人。
    • 現場勤務・転勤を避けたい人(建設業は工事に伴う異動が多い)。

まとめ:大和ハウスの離職率データから見えること

  • 大和ハウスの離職率は2.7%で、業界平均2.4%と比較すると業界平均を0.3pt上回る水準です。
  • 2021年の3.9%から2024年に2.7%まで低下し、2025年も2.7%で横ばいとなっています。
  • 建設業界では2024年問題(時間外上限規制)を機に働き方改革が加速。離職率にも変化が生じています。
  • スーパーゼネコン・ハウスメーカーでは業態差(現場比率・営業職比率の違い)が離職率の差として現れています。

💰 大和ハウスの「年収」事情

平均年収・30歳/40歳推計・業界比較はこちらで解説。

👉 大和ハウスの平均年収991.8万円の詳細を見る ↗

⏰ 大和ハウスの「残業時間」の実態

残業14.1時間/月の詳細・業界比較はこちら。

👉 大和ハウスの残業時間と業界比較を見る ↗

🏢 大手建設・ハウスメーカー6社全体の離職率ランキングを見る

大手建設・ハウスメーカー6社の離職率ランキング・比較はこちら ↗

一次情報(公式資料へのリンク集)

大和ハウス工業株式会社

出典

本記事のデータは各社が公開する有価証券報告書・統合報告書・サステナビリティレポート等の一次情報を基に構成しています。数値は各社公表の最新データ(主に2025年期)を使用しています。